現場監督5年目が思う、新人のときに意識しといたほうがいいと思うことです。
偉そうに語ってますが、私が新人の頃は半分もできていませんでした。
勿体ぶることもないので結論をいうと、
- 元気よく挨拶する
- 元気と気合もしくは気遣いの心を持つ
- 判断に迷ったら質問
- とりあえず全部メモ
- 残業したくない人はすぐに転職
です。何番煎じですかってくらいよく聞くことですが、どの業種も同じようなことを新人に求めてるし、新人に専門的なスキルは求めてない(重要視してない)ってことです。
1.元気よく挨拶する
とりあえず挨拶は大事です。
大きな声で、にこやかに、相手の顔を見て挨拶しとけばなんとかなる。
仕事はできなくてもいい。挨拶から始めよう。
にっこり笑って挨拶してみましょうってteam8も歌ってるし。
朝、事務所に入ったとき、職人さんとすれ違ったとき、まず声を出しておくと気持ちが切り替わります。3秒前までくそ眠…と思っていても声をだすと多少は目が覚めます。
あとは朝礼で喋るときも「おはようございます!」と元気よく始めればその後の言葉が出てきやすくなるし、職人さんも話を聞くモードに切り替わってくれる気がします。
挨拶を制するものは1日を制する(しらんけど)
2.元気と気合もしくは気遣いの心を持つ
建設現場は元気と気合とガッツある人は多少仕事ができなくても多めに見てもらえると思います。
元気と気合が出せない人は、気遣いができる人になろう。
お、気が利くなってだけで評価上がる。マジ。
どっちもできない人は、仕事ができる人になるしかない。
しかし、建設現場において1年目ができる、わかる仕事なんてたかが知れているので結局、元気と気合か気遣いができるの2択になる。
私は気が利く人間ではなかったので元気と気合で乗り切ってました。
じゃあ陽キャになれってわけでもないです。陽キャの仮面をかぶればいいんです。所詮仕事なんで。円滑に進むなら仮面でも猫でも被ってください。
これは個人的な見解ですが、研修で叩き込まれるような敬語や礼儀作法はそこまで重要じゃないです。丁寧過ぎる言葉は逆に現場で浮きます。
名刺交換はマナー守ってできたほうがいいと思うのでそれは身につけてください。
少なくとも職人さんたちは尊敬語とか謙譲語が正しいかどうかは見てなくて、敬意を持って話すことが大事です。
事務所内の人とも、これは人によるけど、職員室で先生と話すくらいの心つもりで話しても問題ないと思います。上司にも先輩にも。いや人によるか…
3.判断に迷ったら質問
わからないことがあった時、「わかんないっす、教えてください!」と間髪入れずに質問できる人が強い。
現場はどんどん進むので「は?」と疑問に思った時点で聞いておくといいです。
話の中で知らないワード(知らないワードだらけだと思う)が出てきたときも一旦話止めても大丈夫そうなら「〇〇ってなんですか」と聞く。話止めちゃダメそうなときは話が終わってから聞く。先輩や上司は何が一般用語で何が専門用語かわからなくなっているので、疑問に思った時点で聞いてください。
聞けない場合は「ググる」と大抵のことは出てきます。Google様々。
わからないことがあればいつでも聞いてと言われるけど、わからないことがわからない。はよくあると思います。私もそうでした。「わからないことがあったら聞いてね」と言われても(いや全部分かりませんが…)と何度も思いました。
なので、「判断に迷った」「判断に自信が持てない」「何をすればいいかわからない」状態の時に質問しましょう。「これでいいですか?」「〇〇であってますか?」「何したらいいですか?」とどんどん発信しましょう。そうすると助けてくれます。黙ってると(あぁ、わかったんだな)と思ってしまいます。人間都合がいい生き物なので。
立場が上がるほど仕事が増えて、ぶっちゃけ新人につきっきりでOJTできるほどの余裕も余力もないのでSOSは自分から発信した方がいいです。これで困ってます。これがわかりません。と言葉にしましょう。
困ってる雰囲気とか出しても残念ながら上司はあなたのことをそこまで見てないです。見れてません。とにかく言葉にすることが大事です。
いつも忙しそうで話しかけるタイミングがわからない問題もあるけど、取り合えず「〇〇がわからないのですが、今お時間ありますか」的な聞き方をすれば、「今いいよ。」と教えてくれたり「あと10分まって」とタイミングを提示したりしてくれると思います。
4.とりあえず全部メモ
メモ帳を持ち歩きましょう。作業着の胸ポケットに入る大きさでできるだけ大きいものがいいです。測量野帳がベターですね。
自分が大事と思うか思わないかは抜きにして、教えてもらったことはとりあえずメモ。今日やること、やっとこともメモ。明日以降しなくちゃいけないこともメモ。疑問に思った、判断に迷ったこともメモ。頼まれたこともメモ。
脳みその少ない内部ストレージ容量に仕事を割くのはもったいないので、メモという外部ストレージに保存する。あとから参照もしやすいし、増量も簡単。制限なし。使い放題。
現場歩いてると他のことが気になったり、別の要件頼まれたりして本来の目的を忘れがちなので、メモを見返すと何をしたかったのか、何をするべきなのか、何をしてあるのかが明確になります。
メモ魔になりましょう。
5.残業したくない人はすぐに転職
働き方改革が叫ばれて久しいですが、現場監督は夢のまた夢。早出・残業は覚悟してください。絶対残業したくないマンは今すぐ転職です。どんなに業務を効率化したって定時には帰れません。傷が浅いうちに転職。それがお互いのため。
なんで現場監督は早出・残業が確定してるかというと、定時は8時~17時が基本ですが、8時~17時は職人さんが作業する時間だからです。
つまり、8時前に事務所や現場の鍵をあけて職人さんが入れるようにします。職人さんも朝礼前までにKYとか作業計画書とか器具の点検をしなくちゃいけないので7時半前後に来ます。そうすると職員はその前に出社しないといけない。早出確定。
17時に職人さんが帰ったら今度は現場内に飛散物がないか確認して、ゲートの鍵を締めて、休憩所の鍵を締めて、職人さんが出したKYや作業計画書をチェックして、日報をまとめて、押印して回覧して、、、とやること山積みなので残業確定。せめて残業代をきっちり払う会社に入社しましょう。
少し前までは「働き方改革」といっても建設業は猶予期間があって残業はガンガンしてたわけですが、2024年からは残業を月45時間まで減らさないとらしい。現状無理だと思いますね。
これは人から聞いた話ですが、地方の中小ゼネコンはみなし残業とか、そもそも残業代がつかないとか余裕であるみたいです。
ブラックじゃんとおもったらすぐ逃げましょう。若さにまさる価値はないです。転職もきっと余裕。心身の健康が第一です。
建設業の魅力
最後の最後に残業の話をしたので建設業ってくそじゃん…と思われそうなのでポジティブな話で終わりたいと思います。
ていうかどんな業種にもクソな一面ってあると思う。
建設業の魅力は「竣工時のやりきった感」に尽きます。
実際に竣工しないことには味わえないので日々の業務で感じることはあまりありませんが、どんな現場も竣工すると格別な達成感を味わえます。
何もない野原だったところに躯体が立って、外装・内装が仕上がって、外構も仕上がって…その過程を実際に見ているので「おお、できた…」と思えるんです。
あとは普段なら絶対に入れないところに入れることでしょうか。
病院の手術室とか店舗やホールのバックヤードとか、一般客として利用していると入れない部屋に入れるわけです。引き渡すまでは。
へー、こんなふうになってるのかとか、こことここが繋がってるのかとか思います。ちょっとした優越感。
自分が関わってない建物でも類似用途ならフロアマップ見るとなんとなく平面図が思い浮かびます。たのしい。
ここまで読んでくださった方のお仕事に少しでも役に立てれば幸いです。
終わり